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『ぼくがアメリカ人をやめたワケ』 ロジャー・パルバース 26-79-3838

Amerikajinwoyameta

ぼくがアメリカ人をやめたワケ
The unmaking of an American

ロジャー・パルバース
Roger Pulvers

大沢章子(おおさわ あきこ)訳

集英社インターナショナル

アメリカ人がアメリカを再び "great"にしたいと言うとき、それは「 強大である:という意味なのです。アメリカ人にとって、「今も、そしてこれからもずっとナンバーワン」以外のアメリカというのは存在しないのです。そしていざとなれば、アメリカ人はそのことを証明するために必ず戦争を起こすと思います。(まえがきより)

 著者の父方の祖父母はロシア帝国のユダヤ人居住区で生まれ、母方の祖母はリトアニア、祖父はポーランドで生まれました。
 父方の祖父モリス・パルバースはロシア帝国で徴兵されました。当時のロシアのユダヤ人は25年間の徴兵を強要され、いつまでも下士官のままでした。
 彼らは19世紀の終わりによりよい暮らしを求めてニューヨークへ向かい、筆者の両親も、彼自身もニューヨークで生まれました。

 そういう家族の歴史の影響でしょうか、著者はロシア語を勉強し、20歳の時にソビエト連邦へ行き、ポーランドへ留学します。そこでスパイ容疑をかけられ、慌ててアメリカへ戻ったのです。

 ベトナム戦争のこともあり、アメリカに嫌気がさした著者は日本へやってきます。そして、日本文化に心惹かれます。その後、オーストラリアへ移住し、オーストラリア国籍を得ます。でも、やっぱり日本が好きなんだなぁ。

 

 アメリカという国の凶暴性、力の支配という所がどうにも耐えられなくなったから、オーストラリア人になったわけですが、それだけだったらオーストラリアで暮らせばいいはずなのに、そこでも違和感を感じたのでしょうね。アメリカ訛りの英語を話す自分が、浮いている存在だと感じたのかもしれません。

 日本に来ると、国籍だとか、訛りだとか、そういうことは無視されて、単なる「外人」という扱いをされます。ユダヤ人という枠で見られることもなく、外国から来た白人というポジションです。

 日本人のそういう雑なところが、問題視されることも多いけど、パルバース氏にとっては心地よい環境なのではと想像してしまいました。

3838冊目(今年79冊目)

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