『違国日記 1』 ヤマシタトモコ 03/22-81-3840
もうすぐ中学を卒業する15歳の朝(あさ)の両親が、交通事故で突然亡くなりまた。葬儀の場で、親戚一同が彼女を誰かに押し付けようとしていました。朝の母親の妹である高代槙生(こうだいまきお)は、その状況をいたたまれない気持ちで見ていました。はっきりいって「勢い」で朝を連れて帰りました。でも、翌日になって冷静になって見ると、なんてことをしてしまったんだと気がつきました。槙生は誰かと暮らすのには不向きな性格なのです。
朝に対して、槙生は最初から宣言しました。槙生は姉(朝の母親)のことが大嫌いだったので、ずっと会わずに来たこと。その娘である朝のことを愛せるかどうかはわからないこと。一緒に暮らすのは構わないけど、わたしにはわたしの生活がある、その邪魔はしないでくれということを。
ふたり暮らしを始めると、普段は人見知りな槙生なのに、朝にはそういう気持ちが湧かないということに気づきました。これって何故なんだろう?
お互いに分からないことだらけだから、衝突することもあります。でも、そういう時には「お互いにダメな時には言って、協力していこう。」と言えるくらいの親しさが出て来て、朝は槙生ちゃんと呼ぶようになりました。
朝の母親は「こんなあたりまえのこともできないの?」というのが口癖だったらしいのです。これが槙生が持つ「圧をかけてくる人が嫌い」というネガティブな感情の象徴のような気がするし、朝も、そういう母親に支配されていたのかもしれないのです。
「考察する若者たち」でこの作品が紹介されていた訳がわかってきました。親兄弟からの「圧」って、長年かけられ続けているから、それが当たり前のように思えてしまい、自分が洗脳されていたということに気づけないんだろうな。無意識にそれに沿った行動を取ろうとしてしまうんだな。たとえ相手がいなくなっても「圧」はかかり続けるんだな。
これはもう、呪いのレベルだなと思えてきました。
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