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『帰れない探偵』 柴崎友香 26-104-3863

Kaerenaitantei

帰れない探偵

柴崎友香(しばざき ゆか)

講談社

 主人公は「世界探偵委員会連盟」の養成学校を卒業した探偵です。坂の多い街で事務所兼自宅を構えたのに、突然の停電を境に帰れなくなってしまいました。

 住む場所を用意してくれるなら、探偵の調査料は半額にするとか、どうしようもないときには24時間営業の店で過ごすとか、とにかく探偵業を続けています。

 

 探偵連盟からの指示で、突然違う場所へ移動することもあります。ずっと雨が降り続ける場所だったり、砂漠だったり、どんな場所へ行ったとしても、仕事の内容は意外と変わりません。すごく危険な目に合うわけではないけれど、でもたまには、とんでもない目に合うこともあります。

 雨が良く降るあの街は、ツインピークスの臭いがしました。スノコルミー社って、あの会社のことなのかなぁ? 雨が降っても、ここの人たちが傘をささないことに主人公は違和感を感じてるけど、ヨーロッパでも北米でも、帽子かフードで充分って思ってるらしいですよ。特に男性は傘を差しません。そういうのは男らしくないって思ってるようです。

 フィッシュ&チップスを食べていた場所は、話の感じから行くとアイルランドかな?

 砂漠の中の都市は、アラブのどこかの国、ドバイあたりかな?

・急な坂の街で
・知らない街のように -急な坂の街で 2-
・雨に歌えば -傘を差さない町で-
・探す人たちは探しものを見つける -夜にならない夏の街で-
・空の上の宇宙 -太陽と砂の街で-
・夢には入れない -雨季の始まりの暑い街で-
・歌い続けよう -あの街の空港で-

 自分の部屋へ帰れないというところから始まったこの物語だけど、主人公にとって一番大きな問題は祖国へ帰れないという事でした。それでも構わないと観念していたけれど、運命というのはよく分からないものです。そう、「Tomorrow Never Knows」なのよね。

 調査依頼をする人や、登場人物の名前が(仮)になっていて、みんな日本名になってるけど、日本人じゃなさそうな人もいるし、きっと話している言葉も「世界共通の言葉」なんだろうなぁ。主人公が淡々と仕事を続けるところがおもしろくて、スイスイ読めてしまいました。この著者のほかの作品も読んでみたくなりました。

3863冊目(今年104冊目)

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