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『盲獣・陰獣』 江戸川乱歩 26-144-3903

Mouju

盲獣・陰獣

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)

河出文庫

・盲獣
 主人公の按摩の男が、「眼が見える人は、見た目で美しいかどうかを評価するけれど、自分は、この手で触った感じで女性の美しさを評価する」と言っているところがポイントだなぁ。風呂屋で三助として働いていても、按摩だから裸を見られることはないいう安心感を女性たちが持ってしまうのだけど、それは彼の感覚をわかってないからなのよねぇ。この男は手で女を見ているって、ホントにエロチックだわ。

・陰獣
 女学生時代につき合っていた男につきまとわれていて困っていた過去を持つ女性。引越したりしてこの男から逃れていたはずなのに、嫁いだ先にこの男から脅迫のような手紙が届いて、困った彼女は知人に助けを求めます。問題のストーカー男は、女性に振られた後、作家になって数々の問題作を発表していました。この男がどうも江戸川乱歩自身のような感じの人なのです。

 どちらも初めて読む作品だけど、「エログロの乱歩」って、こういう作品から生まれた言葉なのでしょうね。どちらの作品も異常にエロくてグロい、粘着気質なところが、とっても乱歩だなぁと感じました。

 

 「陰獣」は、結局真実は分からずじまいなんですけど、そこは読んだ人が決めればいいってことなのかしら。わたしは、あの夫人が怪しいと思ってるんだけど。

3903冊目(今年144冊目)

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