『希望を運んだ図書館』 ローレン・H・カースティン 26-145-3904
希望を運んだ図書館
HOPE RODE
馬に乗って本をとどけた女性たち
ローレン・H・カースティン
Lauren H. Kirstin
ベッカ・スタットランダー 絵
Becca Stadtlander
中井はるの(なかい はるの)訳
くもん出版
NetGalleyJP
1936年に大恐慌が起き、深刻な不景気が発生しました。米国のフランクリン・D・ルーズベルト大統領は経済対策としてWPA(公共事業促進局)を作り、仕事を増やしました。しかし、これによって仕事を得たのは男性ばかりでした。ケンタッキー州では、女性のための仕事を作らなければならないと考え、騎馬図書館員を募集したのです。
ところが、本を馬で運ぶという事業なのに、肝心の本がありません。なぜなら、本を買う予算はないというのです。女性たちは市民に本の寄付を仰いだり、本を手づくりしたりして本を集め、やっと、山あいの町や村へ本を届ける仕事が始まりました。
山を越え、川を越え、馬で行けない場所へは歩いていき、雨や雪の中も、本を届けました。
彼女たちは本を届けるだけではありません。当時は、図書館がないだけでなく、学校で学ぶ機会がない人もいて、文字を読めない人が大勢いたので、読み聞かせもしました。
そして、本を読むことで、知らない世界や知識を得ることができるということを伝えていったのです。
「本と図書館の歴史」では、らくだで本を運んだということが書かれていましたが、アメリカでは馬で本を運んだという時期があったというのにはビックリしました。1937年には1ヶ月で6万冊もの本が貸し出されたそうです。
騎馬図書館は26,000世帯の家庭と、155の公立学校を訪ねました。その活躍が認められ、本を購入する予算もついたそうです。
こういう地道な活動が、人々の暮らしに希望や楽しみを伝えてきたのです。
今、日本の小学校で、『小6国語教科書(光村図書)単元教材「ぼくのブック・ウーマン」』という本が採用されて、この話を知ることができるようになったそうです。こういう歴史を知るのはとてもいいことです。どんな場所に住んでいても、等しく教育を受けられることの大事さを伝えてくれるのですから。
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