『虹いろ図書館司書のぼくと運命の一年』 櫻井とりお 26-178-3937
虹いろ図書館は、これまで市の職員が運営してきました。ところが、来年度から指定管理者に仕事を委託することになってしまったのです。ここで10年働いてきたイヌガミくんはショックを受けました。図書館が好きだからこそ、ここで働いている同僚たちも同じ気持ちだし、今は別の場所で働いている霜月先輩なんか、怒り狂っています。
指定管理の会社から派遣されてくる人たちは、きちんと知識を持った人たちであっても、待遇が悪いんですよね。あくまでも派遣社員だし、給料も安いし、利用者からの声を自治体などに伝えるという部分がないがしろにされる可能性もあるし。でも、指定管理者の方が安く運営できるというだけの理由で選んでしまう自治体が後を絶ちません。
そして、これまで図書館で働いてきたイヌガミくんたちは、市の職員として別の場所で働くことになるのですが、司書として働きたいという想いから、辞めてしまう人もいるかもしれないし、公務員としての安定した生活を守るために、我慢し続ける人もいるかもしれません。イヌガミくんはどうなるのかなぁ?
最近のニュースで、指定管理者を公募したところ、民間事業者の応募がなかったなんてこともあるそうです。人件費の高騰に追いつけないというのが理由のようです。国は労働者の給与を上げようと掛け声はかけてますけど、現実には上手くいっていないからこその、この事態です。
更に別の記事では、指定管理者から派遣されてきているのに、十進分類法も分からないような人がいて、窓口業務が滞っている図書館もあるそうです。そんなひどい業者がいるというのには、呆れてしまいます。
指定管理者に頼んで何年かしてから、元の体制に戻ったという所もあるし、NPOの方たちが運営するようになったところもあるからと霜月先輩は、今後も諦めずにいこうって力強く言っていたけど、地方へ行けば行くほど自治体の体力がなくなってしまう今の日本で、これからの図書館はどうなっていくのでしょうね。
ひとまず、このシリーズはこれで終了のようですが、イヌガミくんがどこかで活躍している話をまた読みたいなぁ。
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