『それからぼくはひとりで歩く』 アリシア・モリーナ 26-163-3922
それからぼくはひとりで歩く
El día menos pensado
アリシア・モリーナ
Alicia Molina
ほるぷ出版
メキシコ 2017
第72回青少年読書感想文全国コンクール
課題図書 小学校中学年の部
NetGalleyJP
ハメイは目が見えません。4年生までは家から遠い特別支援学校に通っていたけど、5年生になったので家から近い小学校に通うことになりました。これまでお母さんはぼくの送り迎えなどで忙しかったけど、それがなくなったので働きに出るようになりました。
お父さんは優しい人だけど、細かいことはすぐに忘れちゃう人で、「洗面所で使ったタオルは、元の場所に戻しておかないとハメイが使うことができないでしょ!」なんて、お母さんに怒られています。一緒に歩く時に腕は貸してくれるけど、道に水溜りがあるとかを見えないぼくに伝えなければいけないのに忘れちゃうから、洗いたての靴が濡れちゃったりすることもあります。
学校では、見えないのは僕だけだから、友達はうまく気を使ってくれるけど、先生が一番わかってないみたい。でも、学校は楽しいです。
ある日、学校の都合でいつもより授業が早く終わりました。気になってる女の子を家まで送るってことになって、送り届けたまでは良かったけど。
家から学校までの間なら、だいたいわかるんだけど、バスを乗り間違えちゃったみたいで、おまけに携帯をお兄ちゃんに貸してしまったので、お母さんとも連絡がつかないし。
知らない人たちの中でたった一人で困っていたハメイのことを、気にはしてくれるけど黙っている人がほとんどだし、迷惑だってただ怒っている人もいるし、でも、優しく接してくれる人もいました。
みんなが歩いてる道のことを考えてみても、見える人だったらなんてことないことも、見えない人にとっては危険が一杯なんですね。道にせり出した看板とか、自転車や荷物が邪魔なところに置いてあったり、道に穴が開いていたリ、水溜りがあったり。
ベビーカーや車椅子だったら、小さな子どもだったら、(靴をはいていない)犬だったら、そんな想像をして町や家の中を見直してみるって、とても大事なことだなと思います。そういう気持ちにならないと、気がつけないことがたくさんあるんです。
この本の原題は「El día menos pensado」、「こんな日になるなんて思わなかった」というような意味です。ハメイの冒険は、ちょっとドキドキしたけど、おじいちゃんが言っていたように、周りの人たちは、ただ心配するのではなく「ハメイにはなんでもできる」と信じること、そのために自分たちができることを考える。それが大事なんですよね。
おじいちゃんに教わった「どんな山でも、越えて行ける。どんな馬でも、乗りこなしてみせる。」とてもステキな言葉です。
#それからぼくはひとりで歩く #NetGalleyJP
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