『きかせたがりやの魔女』 岡田淳 26-162-3921
ぼくが最初に彼女に出会ったのは5年生の時、7月の雨の日でした。階段の踊り場で、黒い服を着て青いアイシャドーと赤い口紅をつけたおばさんがいて、ぼくに話を聞いて欲しいっていうんです。ぼくはその時急いでいたんだけど、
いそがなくてもだいじょうぶ。「学校の時間」はとまっている。話をきいてくれるだけでいい。あんたの権利はまもられている。ふゆかいなことはおこらない。いやならいつでももとにもどれる。ひとこと、いやだといえばいい。それであんたは教室にいる。
その人はチヨジョさんという名の魔女で、いつもクロツグミと一緒にいて、彼女の部屋で話をしてくれました。
小学校には、たいてい魔女がいて、ときどき魔法使いもいて、彼らが不思議なことをするんだって。どんな不思議なことが起きたのかをチョジュさんは話してくれました。最初はなんだろうって思ったけど、2回目からはちょっと楽しみになってきました。
小学校にいる魔女は、いろんな不思議なことをやるんだけど、上手くいくこともあるし、ダメなこともあるんだって。それぞれ得意不得意もあるからしょうがないけど、へぇと思うようなこともしてるんだよ。
・七月のこと 踊り場の魔女
・九月のこと はずかしがりやの魔女
・十一月のこと ひげの魔女
・一月のこと タワシの魔女
・三月のこと しおりの魔法使い
・一年あとのこと きかせたがりやの魔女
わたしもきかせたがりの魔女に会ってみたいなぁ。
そういえば、わたしが通っていた小学校の音楽の先生は魔女っぽかったの。髪の色は茶色で、青いアイシャドーと赤い口紅で、いつもシャネルスーツみたいなお洒落な服を着ていて、誰よりも目立ってたの。
よその小学校にも、魔女はいたのかなぁ?
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