『ぼくにはこれしかなかった』 早坂大輔 26-189-3948
早坂さんは40歳にして書店「BOOKNARD」を開きました。最初は上手くいったと思ったけど、それは勘違い。商売は難しいと悩む日が続きます。そこに現れた一筋の光が「くどうれいん」でした。早坂さんは、最初は彼女のことがよくわからなかったと告白しています。彼女がZINEで出版していた「わたしを空腹にしないほうがいい」の改訂版を、BOOKNARDから出版したところから、風向きが変わってきます。
コロナ禍のときに行った「くどうれいんフェス」の話が、とても面白かったです。あの閉塞感の中で、とにかく自分たちでできることをやろうと言い出した、くどうれいんは素晴らしい人です。
アメリカへ本を仕入れに行くところは、COW BOOKS の松浦さんを見習ってのようです。アメリカでのカルチャーショック、危ない地域で出会った親切な人、その感動が今も早坂さんの一部になっているのでしょう。でも、今の松浦さんは好きじゃない、あの頃の松浦さんに憧れているという気持ちはとってもよく分かります。
店のことも、個人的にも、いろんなことがありました。ここまで書いちゃっていいのかなと思うようなことも書かれています。でも、そのすべてをさらけ出すことで、早坂さんは「ぼくにはこれしかなかった」という気持ちを示したかったのかなぁ。
巻末の早坂さんが選んだ50冊を眺めていると、1960~1970年代の本が多いのに驚きます。わたしも読んだことがある本があるし、タイトルしか知らない本、始めて知った本も並んでいます。
このリストから、あらゆることが座っているだけで得られるようになってしまった現代の悲しさのようなものを感じます。実際に体験すること、誰かと話をすること、そういう事からしか得られないことがたくさんあるのに。それを放棄してしまったら、何が楽しいというのでしょう?
〇50冊の中で気になった本・読んだことがある本
「芝生の復讐」 リチャード・ブローティガン
「ぼくの哲学」 アンディ・ウォーホル
「ローリング・サンダー航海日誌 ディランが街にやってきた」 サム・シェパード
「気分はビートルズ」 浅井慎平
「10セントの意識革命」 片岡義男
「チープシック」 カテリーヌ・ミリネア、キャロル・トロイ
「仕事(ワーキング)!」 スタッズ・ターケル
「ささやかだけれど、役にたつこと」 レイモンド・カーヴァー
「エリック・ホッファー自伝」 エリック・ホッファー
「ジョン・レノンPLAYBOYインタビュー」
「知らない本や本屋を探したり読んだり ワンダー植草・甚一ランド 第二集 アメリカ編」
「くちぶえカタログ」 松浦弥太郎
「ぼくの美術帖」 原田治
「ペット・サウンズ」 ジム・フジーリ
「自分の生き方をさがしている人のために」 ジェリー・ガルシア、チャールズ・ライク
「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」 ディヴィッド・ミーアマン・スコット、ブライアン・ハリガン
「路上」 ジャック・ケルアック
「一戔五厘の旗」 花森安治
「センス・オブ・ワンダー」 レイチェル・カーソン
「ブックストア ニューヨークで最も愛された書店」 リン・ティルマン
「就職しないで生きるには」 レイモンド・マンゴー
読みたい本が、またまた増えました。まずは、わたしの書棚にずっとある「チープシック」を久し振りに開きましょうか!
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