『完璧じゃない、あたしたち』 王谷晶 26-214-3973
外ズラだけはいい女、見た目はがさつそうだけど実は優しい女、若い頃はちやほやされてたけど今は誰からも見向き去れなくなった女、いくら頑張ってもうだつの上がらない女、男に興味がない女、生活のために男をだます女、結婚して自分がなくなってしまった女、バカな女、利口な女、いろんな女がいる。
いろんな女がいることに気づかない男がいる。女なんてそんなものって勝手に思ってる男がいる。女が本当に怒ったらどれだけ怖いか分かってない男が多いのは何故なんだろう?
最後の「タイム・アフター・タイム」がとっても好き。高校の同窓会のあと、「桐野さん、お友達になって。私、この街に誰も友達がいないの。三十年・・・生まれてからずっと」と告白した悦子さん。一世一代の勇気を出したんだよね。学生時代も地味だったし、結婚してからも、ずっと、嫁で、母で、妻でしかなかったんだ。やっと悦子個人として生きてこうって気がついたんだよね。
中学校の隣のクラスにいた秀才女子が、去年の忘年会の時に「義母の面倒を見なきゃいけないから参加できない」って言ってきたことを、この話を読んでいて思い出しちゃった。「たかが数時間の外出もできないのね」って、みんなでがっかりしたんだ。
楽しいことも、辛いことも、面白いことも、とんでもないことも、なんでもあるんだよって、王谷晶はいろんな味の話を出してくる。女王様の面倒を見ている女もいれば、お金がなくてしょうもないバイトをしている女もいる。「こんなにつらいのに~」と言いながら、どことなくそれを楽しんでいるような女もいるし、ただひたすらにつらいだけの女もいる。
女の数だけ物語があるってことだよね。そして、誰も完璧じゃないからこそ面白いんだ。
3973冊目(今年214冊目)
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