『人生がちょっとよくなる読書術』 斉藤洋 26-186-3945
「ルドルフとイッパイアッテナ」シリーズや、「アリスのうさぎ」のようなファンタジーや、妖怪シリーズなど、子ども向けの本をたくさん書いている斉藤洋さんが、読書について語るこの本、やっぱり普通の人とは切り口が違うなぁという構成です。
最初に短い物語があって、それを読んでどう思う?という所から始まるのです。同じ文章を読んだって、人によって感じ方が違うのだから、読書に関して正解がひとつしかないなんて「ありえない」とおっしゃっています。
そして、読書を他人に薦めるのって「どうかな?」って考えているところが面白いんです。世の中に出回っている本というのは、誰かが面白いと思ったからこそ本になってるわけですが、「それが誰にとっても面白いのかというと、そんなことはない。」ときっぱりおっしゃっています。
我慢して、つまらない本を最後まで読みつづけるほど、人生は長くありません。
「自分は本をおもしろいと思ったことがない。どうしたらいいか?」という手紙を、小学生からもらった斉藤さんは、こんな返事をしました。
「図書館で面白そうな本をたくさん借りてきて、まず1冊目を5ページ読んで、面白くなかったら、次の本を読み始めて下さい。それも5ページ読んで面白くなかったら、3冊目を読んでください。そうやって10冊読んで、全部面白くなかったら、また手紙をください。」
10冊全部だめだったらどうしようかと心配していた斉藤さんに、1カ月後に返事がきました。「5ページ読んで、つまらなかったら次の本というように読んでいって、6冊目がおもしろい本で、読み終わりました。」
これは大事なことですね。本が面白くなくて読み切れないのは、自分のせいじゃないんだってこと、先生は親は教えてくれないんですよね。自分が面白いと感じる本に出会うまで、いろいろ当たってみることが大事!
これって、本だけじゃないです。食べ物だって、スポーツだって、誰かとお付き合いするのだって、みんな同じですから。
動画だったら具体的に、こんな風景で、こんな顔した人が、こんな服を着ていてと見ることができますが、読書ではそういうものが見えないぶん、想像が膨らみます。そこが大事なんだと斉藤さんは力説しています。書いた人が想定したことと、全然違っていていいんです。そこが読書の楽しみなんだから。
「本を読まなくちゃエライ人になれない」みたいなこという人もいますけど、これだって信じる必要はないって斉藤さんは言い切っています。本を読まなくたって凄いことをする人もいるし、いくら本を読んでも何も成し遂げない人もいます。そう思ったら、とっても気が楽になりますね。そういうことを言っちゃうところが斉藤さんの魅力なのかなぁ。
3945冊目(今年186冊目)
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