『人類の物語 ヒトはこうして地球の支配者になった』 ユヴァル・ノア・ハラリ、リカル・ザプラナ・ルイズ 26-192-3951
人類の物語
Unstoppable Us
ヒトはこうして地球の支配者になった
ユヴァル・ノア・ハラリ
Yuval Noah Harari
リカル・ザプラナ・ルイズ イラスト
Ricard Zaplana Ruiz
西田美緒子(にしだ みおこ)訳
河出書房新社
人間は、他の動物と比べてみたら、大きくもないし、力もないし、泳ぎ上手いわけでもなく、空を飛べるわけでもありません。なのに、どうして地球を支配する力を持ったのでしょうか?
道具を作り、それを上手く使うことができるようになったこと。火を使えるようになったこと。みんなで協力して行動することができるようになったこと。この3つが大きな原因ではないかと考えられています。
大勢が協力することで、マンモスのような大きな動物を倒せるようになりました。その毛皮をまとうようになって寒さに耐えられるようになりました。そして、それと同時に「針」という小さいけれども偉大な発明をしたのです。針と糸で毛皮を縫うことで服や靴を作れるようになり、より行動しやすくなったのです。
人間は行動範囲を広げ、地球上のあらゆる場所へ行き、それはそれは多くの動物たちを絶滅させてきました。そんなことになるとは分かっていなかったからこそできたことですが、ある動物、たとえばマンモスが絶滅することで、他の動物たちにも影響がおよび、絶滅してしまった小さな動物たちもいたのです。
そういうことが地球の生態系を崩すということが分かってきたのは、ほんの50年くらい前のことです。でも、今も絶滅しつつある動物たちも数多くいます。気候温暖化も同じで、人間が巻き起こしたことですけど、そんなことはないと言い張っている人たちもいます。それを肯定したら都合が悪い人たちです。
フランスに王さまがいた頃、王になれるのは男子だけでした。それは、雲の上にいる偉大な神さまは、ご自分が男子なので、男子を女子よりずっと賢く、ずっと勇敢にしました。そのために、女子がフランス王国を統治することはできないのです。統治できるのは男子だけです。
(中略)
でもやがて何でもよく考える何人かの人たちが、その物語についても考え始めた。「ねえねぇ、この物語はまったくくだらないと思う」と、1人が言った。「どうして信じる人なんかいるんだろうね? 雲の上にいる神さまが、フランスは王さまによって統治されるべきだとか、男子の方が女子より賢いとか、言うはずがない。きっと王さまとその息子たちが、ただ国民に自分たちの言うことを聞かせたくて、その物語をでっち上げたんだ」
(中略)
歴史家たちは、フランス国民が神様を信じるのをやめたこのできごとを、「フランス革命」と呼んでいる。
いつの世にも、自分たちの都合のいいことだけを押し通そうとする人たちがいます。それがウソだということはバレているのに、しらを切り続けています。
地球上で一番危険な動物は人間です。地球を壊すのは人間だけです。それを止められるのも人間だけです。
この本は、人間がどのように進化してきたのか、どのように地球を侵略してきたのかが、とてもよくわかる本です。子ども向けだから、極端な表現はありませんけど、充分に人間の凶暴性が分かります。この本を読んだ子どもたちは、地球の未来を良い方へ向けてくれるのでしょうか。それとも、強欲な大人たちによる破壊がずっと続くのでしょうか。
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