『フェザー』 マノン・ステファン・ロス 26-191-3950
フェザー
Feather
白い羽をみつけた夏
マノン・ステファン・ロス
Manon Steffan Ros
野沢佳織(のざわ かおり)訳
静山社
オリジナルは2016年にウェールズ語で書かれた「Pluen」
英国 2024
NetGalleyJP
小学生のヒューはお父さんとふたり暮らしで、近所におばあちゃんが住んでいます。よそのおばあちゃんと違って、お洒落ですてきなおばあちゃんのことが大好きな彼は、時々遊びに行って、おいしいものをごちそうしてもらうのが楽しみです。
そのご自慢のおばあちゃんが、このごろ変なのです。ヒューのことをジョニーって呼んだり、同じことを何度も繰り返したりするようになってきました。最初はたまにだったんだけど、この頃はわけのわからないことをするようになって、どうも「認知症」らしいんです。
名前を間違えられた「ジョニー」って誰なの?と聞くと、おばあちゃんのお兄さんで、戦争へ行ったんだという話しかしてくれず、それ以上聞くなという感じです。学校の夏休みの宿題で「第二次世界大戦で自分の家族がどんな影響を受けたか調べなさい」という課題が出たのをきっかけに、ヒューはジョニーのことを調べてみることにしました。
おばあちゃんのお父さん、つまりヒューのひいおじいちゃんは、真面目だけど怒りだすと手に負えない人で、おばあちゃんは子どもの頃、いつもビクビクしていたそうです。ヒューのお父さんも似たところがあって、ヒューはおとうさんの顔色をうかがいながら生活しています。お母さんがいないヒューにとって、とても大事なおばあちゃんのことを、大事にしてくれないお父さん。ふたりきりの家だから、もうちょっと仲良くしたいのだけど、お父さんはそんなことを気にしてないみたいで、ヒューは悲しいんです。
ヒューのお母さんが何故いないのかは全く語られないのですが、これも伏線なのでしょうね。ジョニーという大叔父さんのことも、家族の中で「話してはいけないこと」になっていたことが、少しずつ分かってきます。
大人は勝手にいろんなことを決めて、子どもに押し付けてきます。それがどれだけ子どもの負担になっているのかは分からないのでしょうね。ひとりっ子のヒューにとって最後の砦だったおばあちゃんがいなくなって淋しい、そんな気持ちが伝わって来ました。
#フェザー #NetGalleyJP
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