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『雨やどりはすべり台の下で』岡田淳 26-271-4030

Amayadoriha

雨やどりはすべり台の下で

岡田淳(おかだ じゅん)

偕成社文庫 2085

第31回(1984)産経児童出版文化賞

 10人の子どもたちが公園で三角ベースをしていました。三角ベースって、今の子たちは知りませんよね。昔、少人数で野球をしたい子たちが作り出した、本塁・1塁・3塁の三角形でやる野球ゲームのことです。

 突然雨が降って来て、子どもたちは、すべり台の下にあるトンネルで雨やどりをすることにしました。

 この子たちはみんな、公園のとなりにある「スカイハイツマンション」に住んでいます。このマンションに雨森(あまもり)さんという、不愛想なおじさんが住んでいて、みんな、変なおじさんだって思ってました。

 ひとりの子が雨森さんの不思議な話をして、「あのおじさんは魔法使いかもしれない」と言ったら、別の子も、あのおじさんが不思議なことをした話をして、そのまた別の子も、おじさんの不思議な話をするのです。

 

 これまで、こどもたちはみんな、雨森さんの話を誰にもしていませんでした。だって、誰にも信じてもらえそうな話だったから。でも、ひとりが口火を切ってから、次々と話を聞くうちに、雨森さんはいろんなところで不思議なことをしていたことがわかったんです。みんな、あのおじさんに興味が湧いてきました。だって、おじさんはひとり暮らしだってことしか知らなかったんですから。

 そして、雨森さんが今夜に引越すことを知って、みんな驚きます。

 

 わたしの家の近所にも謎のおじいさんがいました。ある時、彼の話を聞いてみたら、秘密がちょっと分かりました。ずっと独り者で、それなりに一生懸命働いてきたんだけど、脳梗塞で思ったように動けなくなっちゃったんだってことや、自分の部屋で倒れた時に、首から下げていた携帯電話が身体の下に入ってしまって、救急車呼ぶのに往生したよなんて話をしてくれて、生きていくのは大変だ~って言ってたなぁ。

 ちょっとしたきっかけで、意外なことがわかることもあるのよねぇ。

4030冊目(今年271冊目)

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